戻る◀

八 正 道

 私が毎月このコア通信の文字入力と編集、印刷を担当しています。裏表印刷の関係で、2ページ単位で仕上げるために、空いたページを埋める必要がありまして、駄文を捻出せねばなりません。普段、人と全然会わない生活をしているため、会話の貧困、思考途絶の傾向がありまして、難儀します。一般常識と通常感性が無いために言論で人を不愉快にするであろうことは承知しているのですが、それを回避するための予測能力も足りないため、沈黙するのが唯一の確実な方法です。沈黙しつつ言葉を出現させなければならない葛藤。遺憾ともし難い在り難さ。理解しがたい困難に才悩まされます。
某精神障害者家族の掲示板で論争がありました。夫が変身して凶暴化したので難儀する人が、「統合失調症は理性がないので人間じゃないから、社会に迷惑がかからないように家族が厳しく管理する必要がある。」と言いました。別の人が、社会のあるべき人道的で積極的な関わりの必要性について「高次の人格」という言葉を使って格調高い演説を書きました。「そんな共産主義者みたいな理想論を実践すると会社が潰れてしまう。」 と、凶暴な夫を飼いならす人が、会社での現実的人事管理経験をふまえて反論しました。「高次の人格」という言葉が散々侮辱されました。

以下は「高次の人格」をインターネットで検索して見つけた神智学の八正道のコピーペーストです。

(1)表象(意識内容)/自分の所有する概念の働きをすべて自分で統御し、それが外界の忠実な鏡となるようにしなければならない。
(2)決断/人はどんな些細な問題に対しても、充分考え抜いた、根拠のある観点からのみ、決定を下すべきである。
(3)発言/どんな人とも語り合う。しかしその時には、すべての点において熟慮した上で発言する。決して根拠なしに語ったりしない。
(4)外的行為/隣人の行動や周囲の仕事と調和するように行動する。
(5)生活全体/自然と精神の法則に従った生活を送る。
(6)自己認識/自分に可能な能力の範囲を確かめ、その上に立って行動する。
(7)人生から学ぶ/人生からできるだけ多くを学ぼうと努力すること。
(8)内面/折りにふれて自分の内面へ意識を向けなければならない。自己に沈潜し、自己と語り合い、自分にふさわしい生活信条を確立し、自分を吟味し、経験的な知識に思考の力を浸透させ、諸々の義務について思い巡らし、人生の意義と目的について反省する。