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ダックスフントの再出現

2010/06/26

一年前どこかに丁稚奉公に行っていた、

近所のうるさい犬が先週から戻って来ました。

うなぎ犬みたいな間抜け顔のダックスフントです。

うるさく鳴いている理由がよくわかりません。

世界の中心で不幸を叫ぶ、みたいに何かしらん わめいています。

唯物論的に、それを警報装置だと考えるならば、明白に故障しています。

赤ん坊だと考えるならば、いたしかたないが、やかましすぎます。

世のあり方に抗議していると考えるならば、さもありなんです。

私でも一日中、鎖につながれて玄関に鎮座させられているならば、

遠方の同士に向けて革命解放闘争を叫ぶかもしれません。

猫みたいに小さい犬なんだから、猫のように気ままに、

自由に田舎をほっつき歩かせれば良いと思うのであるが、

あの小さい、ぬらりひょんみたいな犬は凶暴なのでありましょうか。

人間社会の閉塞的不幸が、

様々な人間関係において、しわよせされ煮詰まって、

最終的に、不幸(幸福への虚妄な渇望)の受け皿として必要とされた、

この犬のところまで押し寄せて来て、

阿鼻叫喚地獄をもたらしているのでしょう。